2026年8月9日、ボルチモア・オリオールズはテキサス・レンジャーズに10対5で勝利した。乱打戦となったこの一戦で、オリオールズの一塁手ピート・アロンソが2本塁打を放ち、10得点のうち少なくとも2点を単独で叩き出した。

昨日のメジャーリーグ全体を見ると、打者一人あたりの本塁打数は平均0.13本。つまりほとんどの選手はこの日1本も本塁打を打っておらず、打った選手でもたいてい1本止まりだった日だ。そこでアロンソは2本塁打。この0.13本と2本の差はZスコアにして5.08に達する。Zスコア4でもワンシーズンに数回あるかどうかという水準なのに、5.08はさらにその先——30球団・162試合というリーグ全体を見渡しても、シーズンにほんの数回しか起きない規模の一試合単位の成績だ。今季25号・26号本塁打を、118試合目で記録した。

この試合の2本については、打球速度や打球角度といったピッチごとのStatcastデータは残っていない。ただし試合全体の流れは分かる——レンジャーズ投手陣が10失点したという結果は、打線が超一流の投球を打ち崩したというより、投手陣が制球を欠いたことを示す数字であることが多い。アロンソはまさにそういう機会を逃さないタイプの打者だ。今季の長打率.472は、バットに当たれば外野手のグラブに収まるより柵越えになりやすいことを意味しており、そういう打者に1試合で複数の甘い球が来れば、複数発が出てもおかしくない。

この試合の2本については、打球速度や打球角度といったピッチごとのStatcastデータは残っていない。ただし試合全体の流れは分かる——レンジャーズ投手陣が10失点したという結果は、打線が超一流の投球を打ち崩したというより、投手陣が制球を欠いたことを示す数字であることが多い。アロンソはまさにそういう機会を逃さないタイプの打者だ。今季の長打率.472は、バットに当たれば外野手のグラブに収まるより柵越えになりやすいことを意味しており、そういう打者に1試合で複数の甘い球が来れば、複数発が出てもおかしくない。

31歳シーズンを迎えたアロンソにとって、ここまでは派手というより堅実な一年だった。打率.252、OPS.818、118試合で25本塁打というペースは、シーズンを通せば30本台半ばに届く水準だ。2019年デビュー以来通算289本塁打を積み上げてきた男にとって、複数本塁打の試合自体は珍しくない。今回特筆すべきなのは「できること」ではなく、「メジャー全体でほとんど誰も本塁打を打てなかった日にそれをやった」ことにある。リーグ平均0.13本という数字が普通の一日を表すとすれば、アロンソのこの夜はそこから大きく飛び抜けた一夜だった。

オリオールズの残り試合数はおよそ44。アロンソが今季30本塁打に到達するには、あと5本が必要で、現在のペースを維持できれば健康である限り十分届く数字だ。より気になるのは、2本を献上したレンジャーズ投手陣が次の対戦でどう配球を変えてくるかという点。両チームの対戦が今後も組まれているなら、その試合でアロンソへの攻め方に注目したい。

2本のスイングと、残り44試合。これがピークだったのか、それとも序章なのかを見極める時間はまだ残っている。